イメージ画像

薬剤師の過剰時代到来?

薬剤師法の改正により、薬学教育が4年制から6年制に移行する頃から、そう遠くないうちに、薬剤師が余剰してしまう時代が来るという懸念が口にされるようになりました。今まで、薬剤師という職業は、国家試験をパスしてしまえば一生喰いっぱぐれはない、と言われるほどでしたが、その考えは、今となっては通用しなくなってきていることを認識する必要があるようです。

2007年に、厚生労働省の「薬剤師需給の将来動向に関する検討会」が作成した報告書によると、既に薬剤師の総数は、薬剤師の需要総数を上回っていることが明らかになりました。更に報告書は、2012年に85,000人、2017年には100,000人以上の薬剤師が供給過剰になると予想しています。

ですが実際のところは、薬剤師が大都市圏に集中してしまっていることもあり、調剤薬局やドラッグストア等では、薬剤師が不足気味です。特に地方都市では、薬剤師不足が深刻な問題になっており、地方への新規出店、社会の高齢化に伴いニーズが増加している在宅医療等の展開の妨げになっています。

また、前述した薬学教育の6年制移行の弊害と言ってよいのですが、2010年、2011年の2年間は「新卒の薬剤師が誕生しない」という事態が生じた事も、一層薬剤師の不足に悪影響を与えてしまいました。

とはいえ、実質的に薬剤師が過剰になる時代は必ずやってきます。問題なのは、6年制教育において臨床薬学が重要視されたために、他の職種に移りにくいという状況になってしまい、調剤薬局とドラッグストアへの薬剤師の供給は、今後も増加していく可能性が高いのです。

薬剤師が買い手市場になる時代が迫ってきている今、もはや薬剤師免許を持っているということだけでは絶対的な強みにはならなくなってきています。 薬品に対する高いスキル、及び患者さんや医師とのコミュニケーションスキルという、2つのスキルを併せ持った薬剤師が、優先的に職に就くようになるでしょう。

このページの先頭へ